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FRONTIERS

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果樹経営学科のみなさん
アグリカレッジ福島
国内・世界を魅了する「くだもの王国 福島」の
未来を切り拓く若者たち!

福島県産の果物は国内だけでなく海外にも輸出され、世界の人を広く魅了しています。アグリカレッジ福島(福島県農業総合センター 農業短期大学校)果樹経営学科で学ぶ学生たちは、そんな福島県の未来を担うため、学び舎に広がる広大な農園を舞台に四季を通じて頑張っています。

アグリカレッジ福島の果樹経営学科では、1・2年合わせて約20名の学生が、モモ・ナシ・リンゴ・ブドウ・カキなどの果樹を育てています。果物の高品質・安定生産や省力化の技術、さらにはGAP(農業生産工程の認証)管理のを学ぶなど、実習と座学の両面で果物に向き合っています。

7月初旬から始まりお彼岸近くまで続くモモの収穫にあたっては、高温下での収穫による果実の軟化や日持性を考慮し、早朝6時から収穫を行う果樹経営学科の学生たち。品種に差はあるものの、果実が豊満に肥大し、まんべんなく着色が進み、完熟したモモを収穫します。学生たちは慣れたもの。脚立を使いながら、収穫時期のモモを瞬時に見定めて、収穫していきます。

真夏のモモの他にも、初秋からのナシ、秋本番のブドウとカキ、冬場のリンゴへと、ほぼ年間でさまざまな果樹栽培を実習できるのも、アグリカレッジ福島ならでは。また、モモを始めとした果実や米、花卉、野菜などが市場より安く購入できる直売会の開催時は、町内外から果物を多くの方が果実を求めて来場するほど人気商品になっています。もちろん果樹専門の学科らしく、大規模栽培や複合栽培などの安定生産に向けた実習や省力化、ハウス栽培などの先進的な技術も学ひます。

その一方で高品質の果物作りについては、今も昔も継続的に取り組んでいます。また国内だけでなく、海外への輸出にも十分に対応できるよう、世界標準に肩を並べるためのルールについても、学校全体で学んでいます。

その一環として、地域のモデルの農場を目指し、農業者の方々に広く研究拠点として活用してもらうことを目的に、農業分野における生産工程管理技術の実践を進め、平成30年12月に「ブドウ」でJGAPの認証を取得しました。果樹での取得にあたり、認証の規定通りに作業安全や機具管理を厳密に行わなければいけない中、特に苦労したのは農薬散布だったそうです。各果樹ごとに使用可能な農薬や時期が違ってくるため、風向きを気にしながら無風の早朝に作業をおこなったそう。

「ブドウに限らず、果樹は適切な時期に丁寧な作業をしてあげないと、美味しい実りを期待できません。学生には2年間果樹へ向き合いながら、農産物にかける想いを学んで欲しいです。」と果樹担当の齊藤先生。生徒達の努力の積み重ねが、果実ひとつひとつに詰まっています。