FRONTIERS
矢吹フロンティアーズ
現代に合う形にして発信!
シルク(生糸)の原料となる蚕。かつては矢吹町でも盛んに行われており、昭和35年には米や鶏卵に次ぐ産出額を誇っていました。町内に蚕の子を地域へ安定的に供給する「稚蚕共同飼育」という施設があったほど地域の産業の柱で、蚕のエサとなる桑畑も町の見慣れた風景でした。
時代は流れて現在。高濃度のポリフェノール、カルシウム、ビタミンC、βカロテンなどの優れた栄養成分が含まれ、食用として注目されている桑。桑の魅力が見直されつつある中で、桑の葉や実をパウダーやジャムなどに加工して商品化に取り組んでいるのが、矢吹町ニューシルクロードプロジェクトの皆さんです。
プロジェクトの発端は、震災後から町と東京農業大学との稲作で交流が今も続く「田んぼの学校」の縁。農学博士である長島孝行教授が成分・おいしさを基準に品種を選定した桑の品種「+KUWA(プラスクワ)」を、平成26年に町内の遊休農地に地元農家や東京農業大学の学生などのボランティアで植樹したのが始まりでした。
そんな矢吹町の土地で育った桑の若葉を粉末化した「食用KUWA」は、食後の血糖値を抑えると言われているDNjが100g当たり190㎎含まれ、ビタミンCは136㎎と大麦若葉の約2倍の成分が含まれるスグレモノ!今年はマルベリー(桑の実)も多く収穫でき、マルベリージャムの商品化にもこぎつけました。
高久「桑は雨が降るとグンと伸びるから、毎年成長が違うんです。草刈りや剪定などは、木の状態を見ながらしています。」
また学生達との交流の中から、パウダーの利用方法も芽生えています。生地にパウダーを練り込んだ大判焼きを、東京農業大学の学生が苦労してレシピを開発。イベントでは、抹茶を思わせる緑の生地で300個ほども売れたそうです。
高久「私達にないアイデアや技術を学生さんに提供いただけることは、本当に嬉しくて有難い事です。今後はパウダーやジャムを原料にした商品化が進められればと思います。」
生命力が強い桑は、他の果実や野菜と比べて手間のかからないそうです。ゆくゆくは矢吹町でも拡大する遊休農地に桑を植林して、お年寄りから子どもまで楽しんで参加できる地域活性の仕組みとして桑が軌道に乗ればと構想しています。
高久「食べ物がない時代は、桑の実をおやつにしていたなぁ。ポケットが実の汁で染まるほど詰め込んでね。」
懐かしい思い出があったほど、矢吹町民には身近だった桑。現代に合った利活用で、その魅力が再び輝き始めています。
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